199 道分かつ時・少女の心
199 道分かつ時・少女の心
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道分かつ時・少女の心
(第二日目 PM1:00)
私は、何をしたいのだろう?
ほんの少し前、大切な人を見捨てた。
彼に降り掛かった危険からも、命の危機からも。
彼は、私を守ると約束してくれた。
私には、それがとても嬉しかった。
言葉通り、私は、彼に守ってもらった。
私に降り掛かった危険からも、命の危機からも
そして、不安な心からも。
そんな私の取った彼への行動は……
私は、何をすればいいのだろう?
その形さえ違うけど、愛してくれた人たちを二度も見捨てた。
放送が終わった時。
彼の名が、上げられなかった時。
ふっと沸き出る安堵感があった。
それと同時に、今まで出た罪の意識が少しだけ和らいだ。
―――彼に会いたい―――
彼は、きっと笑顔で出迎えてくれる。
そんな有りえない可能性を信じて、彼の前に姿を出した。
自分へのけじめだったのかもしれない。
今まで抱いていた甘い感情を、
私の甘さが引き起こした現状を。
全てを認識して、心に決着をつけたかった。
私は、彼に何をして上げられるだろう?
彼が生きてくれるのならば、彼の願いが適うように
今度は、私が身を張る番だ。
今は、まだ彼の前に姿を出せない。
彼に会うために、彼の為に戦いたい。
それが、私のけじめだ。
でも、もし……彼が死んだら……
戦う事になるかもしれない。
私の願いをかなえるために、彼らと……
それが私に架せられた罪だから。
苦しさの全てを乗り越えていかなければいけない。
【知佳】
【現在地:???】
【スタンス:恭也が生きている間は、彼らの後方支援へ】
【所持品:???】